西村教授が、2020年にイグノーベル賞を共同受賞した縁で、雑誌Wedgeから取材を受けました。「役に立つ」研究に関してのコメントが掲載されました。東海道・山陽新幹線のグリーン車のポケットにおいてある雑誌です。
西村です。
イグノーベル賞受賞の時には色々取材を受けました。よく、この研究は何の役に立ちますか?という問いを受けました。どこの取材の時かは忘れましたが、「何の役にも立ちません」と言い切ったようです。それを一般企業に勤める友人が見聞きしたようで、しきりに感心していました。昨今、そう言い切るのは勇気がいるようです。
「役に立つ」とよく言いますが、その意味は色々です。おそらく質問される方の多くは、私たちの健康の維持増進や生活を快適にしてくれる技術や道具などとして役に立つものという意味を念頭に置かれていると思います。しかし、「ほぅ」と関心を呼ぶ教養や「ワハハ」と幸福をもたらすお笑いなど、日々を豊かにしてくれることも、同じように役に立つと言えるでしょう。
ワニにヘリウムガスを吸わせて唸らせた。というだけで、イグノーベル賞をいただきました。その研究に至る経緯や背景については、こちらに詳しく書いています。動物の声の作り方の研究です。堅苦しくいうと、音声解剖生理学・バイオメカニクスです。おいおい、このホームーページでも、サル類の音声解剖生理の研究について、紹介していきたいと思います。
Wedgeの記事のページ: https://wedge.ismedia.jp/articles/-/35825?page=3